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書き綴り

ダビング・ア・ゴー・ゴー!!


videotape.jpg



嘗て一世を風靡したメディアであるテープメディア。
家庭用ビデオデッキが登場したのは確か70年代後半頃だったと思うのだが、発売当時は非常に高価で中々手を出せるものではなかった。
その為、当初は極々限られた人が保有する、言わば、高尚な趣味の様なものだった。
しかし、80年代中盤を過ぎたあたりから急激にリーズナブルになり入手しやすくなった為、爆発的な勢いで一般家庭に普及し、最終的には、ほとんどの家庭が一台づつは保有していたのではないだろうか?
当時、ビデオデッキと言えば、家電に於ける神器のひとつだった事は、同輩の諸兄なら誰でも知っているはずだ。


そんな凄まじい程の普及率を誇っていたビデオデッキも、今や、もう旧時代の遺品と化してしまったのは言うまでもないだろう。
デジタル技術の進化はオーディオ、ビジュアル分野に躍進的な発展をもたらしたのだ。
今や、DVD/Blu-ray/HDDレコーダーの時代である。
画質、音質は勿論、利便性、メディアの保管と、全てに於いてビデオデッキを圧倒的に凌駕しているのだ。
もはや、ビデオデッキやビデオテープ等と言う旧時代の産物なんぞ、出る幕なんて微塵もない。
キュルキュルとまどろっこしくテープを回すなんて事は二度と無い。
時代は大きく変化したのだ。
少なくとも私は日々、そう思って生活していた訳だが…。


と・こ・ろ・が・だ!


あろう事か、今、我が家ではビデオデッキがフル稼働しているのだ。
何故か?
凄まじい迄の数のビデオテープが押入れの一角を占領している為、現行メディアへの移行を余儀なくされた為だ。
要するにビデオテープからブルーレイにダビングしているのである。
当時、ビデオを使い倒していた人ほど、山程のビデオテープを保有している訳で、只でさえ薄らデカイVHSのテープ、100本以上もあれば、それはそれは住環境を容赦無く圧迫する。
私に限らず、ビデオテープの置き場に困っていると言う人も少なくないだろう。
思い切って捨ててしまうのも方法のひとつだが、やはりそこは躊躇してしまうのが人情ってものだ。
あの薄らデカイ箱の中には当時の思い出が沢山詰まっているのだ。
そんなこんなで一念発起してビデオテープをブルーレイにダビングする作戦に打って出たと言う次第だったりする。

ここで気になるのが、ビデオテープの内容をブルーレイに移行した場合の効果の程だろう。
私の場合、ビデオテープを倍速で使う事が無かったので、フルに録画されたテープでも2時間程度。
これ又設定によるのだが、普段私が行っている設定だと、ブルーレイに録画出来る時間は約10時間程。
つまり、1枚のブルーレイに5本分のビデオの内容を移行する事が出来ると言う事になる。
一瞬「なんだ、たった5倍かぁ、もっと入ると思ってた」なんて思って若干肩透かしを食らった様な気分になってしまったりもするのだが、一瞬の印象で物事を判断してはいけない。
これが凄まじい程の効果を発揮するのだ。



videoandbluray.jpg



写真を見ての通りだが、左側に写っているビデオの内容が丸々右側のブルーレイに入るのだから、隔世の感と言おうか何と言おうか…。
何しろビデオテープは図体がデカイ。
それ単体でも、ちょっとしたプラモデルの箱か、或いはそれ以上の大きさがあるのだが、それが5本も纏まると、もはや何かのオブジェかの如く存在感を醸し出し始める。
それがたった1枚のペラペラのディスクに纏まってしまうのだ。
これを凄いと言わずに何と言うのか?
仮に100本のビデオテープがあったとしても、たった20枚のディスクに纏める事が出来るのだ。
ディスク20枚を重ねたとしても、大きさとしてはビデオテープ5本にさえも及ばない。
ビデオテープ100本とブルーレイディスク20枚の差がどれ程のものか、敢えて語る必要もないだろう。
もはや、たった十数年前とは世界観そのものが異なるのだ。


気になると言う方もいるかもしれないので、一応、私が行っているビデオからブルーレイへのダビングの方法を書いておこう。
なんの事はない、ただ、ビデオデッキの出力をBlu-ray/HDDレコーダーの外部入力端子に繋いでいるだけだ。
ビデオデッキでビデオを再生しつつ、Blu-ray/HDDレコーダーでそれを録画しているに過ぎない。
然る後にBlu-ray/HDDレコーダーされたデータをブルーレイにダビングしている。
方法自体は実にアナログだったりするのだ。
ただ、この時の最大の難点は、ダビングにはビデオの再生と同じ時間が掛かると言う事だ。
要するに2時間の内容のビデオであれば、漏れなく2時間のダビング時間が必要になる。
当たり前の事なのだが、デジタルに慣れた身としては、これが中々にもどかしい。
仮に100本のビデオテープ全てに2時間の録画がされているのであれば、200時間ダビング時間が必要だと言う事になる。
これは聊か萎えてしまうのが正直なところなのだが、快適な住環境を手に入れると言う事をモチベーションに頑張るしかない。


改めて十数年振りにビデオデッキを操作すると、デジタル技術がもたらしたオーディオ・ビジュアル分野への恩恵がどれ程のものなのかを改めて嫌と言う程に思い知る事が出来る。
その差たるや、もう比べるすら馬鹿馬鹿しく感じてしまう程なのだが、ここはひとつ、敢えていくつか挙げてみよう。

先ず感じるのが、単純に再生する場合に於いてだけでも手間が掛かると言う事。
ただ再生するだけなのに何故?と感じてしまうが、当時は当たり前にやってたんだよなぁ。
ビデオにはトラッキングと言うものがあるので、再生の際にはこれを調整してやらなければならない。
さもなくば、映像、音声共に乱れてしまう場合があるからだ。
つまり、ソフトウェアとハードウェアの相性を合わせてやらなければならない訳だ。
今回のダビング計画にあたって十数年振りにビデオデッキを触ったのは先に書いた通りなのだが、私はすっかりこの「トラッキングの調整」と言う概念をすっかり忘れていて、最初、えらく苦労してしまった。
ビデオテープを再生をすると異様にブツブツと音が乱れたので、端子に556を塗布したり、ケーブルを変えてみたりと色々やったのだが、一向にブツブツノイズが無くならない。
結局トラッキングの調整に気付くのに半日は掛かってしまったのではないだろうか?
こんな機能、現在の機器には絶対にないからねぇ。
もう、初っ端からして面倒臭い…。

次に早送りや巻き戻し。
これは現在の様にデータの操作上便宜的に言っている訳ではなく、物理的に実際にテープを早く送ったり戻したりしている事になる。
シーンをピョンピョンと送る事に慣れた身にとっては、拷問以外のナニモノでもない。
現在のデジタル機器なら見たいシーンへの移動などモノともしないが、ビデオテープはそうはいかないのだ。
又、物理的にテープを引っ張っている訳だから、早送りや巻き戻し等、急激なアクションはテープにダメージを与える場合も少なくないので、再生しながらの早送りや巻き戻し等もっての他だ。
見たいシーンを探す際は一旦再生を停止しカウンターを確認しつつ、ある程度のあたりを付けつつテープを早送り、若しくは巻き戻しを行った後に再生するのだが、当然、ピッタリお目当てのシーンに当たる事はまずないので、更なる微調整を行う必要がある。
もう、考えるだけで頭が痛くなってしまう。

と、まぁ、色々と不便な部分が目に付いてしまうのだが、当時はこれが当たり前だったんだよなぁ。
特に不便とも感じなかったはずなんだけどねぇ。
たった十数年の間に家庭に於けるオーディオ・ビジュアルの利便性は別次元と言って良い程に飛躍的に向上したんだねぇ。
きっと更に十数年経った未来は、今の機器さえ不便に感じてしまうのだろうなぁ。
なんか、人間って贅沢だよねぇ。


ところで、中にはこの手の機器の扱いが苦手だと言う人もいると思うのだが、そう言う方にはビデオ/DVD一体型のデッキがオススメだ。
機器の接続等に疎い、或いは自信が無いと言う方はそちらを選ぶのもいいだろう。
DVDにダビングとなると記憶容量はほぼ1:1位だろうか?
ダビング先がDVDなので当然ブルーレイ程の場所の圧縮は無理だが、とは言え、あの図体のデカいビデオテープがペラペラのDVD一枚になるのだから侮ってはいけない。
ビデオテープで溢れかえって頭を抱えていると言うのであれば十分な効果を発揮するはずだ。
思い切って挑戦してみてはどうだろう?


って言うか、スゲー面倒臭いのだけど、オイラ、負けずにやり遂げるよ…。









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