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書き綴り

すすめ!BCL少年! 必殺スカイセンサー ICF-6700

何を隠そう、その昔、私はラジオ少年だった。
って、エミ子の長いつきあいで書いてるので何も隠してないな。


スカイセンサー01.jpg



小学校の高学年の頃、何故か私のいたクラスの男子の中で空前のBCLラジオブームが巻き起こった。
上の写真はソニーICF-6700、ペットネームはスカイセンサーである。
当時、私が親を拝み倒して買ってもらった至高の愛機である。


そもそも何故BCLラジオが流行ったのかと言うと、当時、異様にラジオを聴くのが流行っていたと言う下地がある。
現代の小学生では到底考えられないな。
何しろ、クラスのみんながラジオ放送に夢中だった。
TBS、文化放送、ラジオ関東(今のラジオ日本)等も勿論聴いていたが、やっぱりニッポン放送が一番人気だったな。
平日は「大入りダイヤルまだ宵の口」を聴き終わったら眠くなってしまうが、土曜日だけはがんばって起きて「せんだみつおがパーソナリティーの「足かけ二日大進撃」を聴き、更に「鶴光のオールナイトニッポン」を聴くと言うコンボに挑戦するのだが、大体オールナイトニッポンの1部が終わるか終わらないかのところで眠くなってしまうと言うのが定番だった。
又、内容が内容(猛烈にスケベな番組だった)なだけに、親にバレない様にイヤホンをするのはもはやマストなのだが、時々外れてしまい、猛烈に卑猥な会話が大音量で鳴ってしまうと言うピンチに立たされる事もしばしばだった。
と、まぁ、小学生のマセガキがスケベ心の好奇心を満たすのにも大いに役立っていたラジオ放送だったりする。
文字通りの耳年増となるのだが、まぁ、そこは今回はいいや。

そんなこんなで中波放送から始まりFM等も色々と聴き漁ってたのだが、そんな中、ある真実を知る事になる。
どんなところにも猛者と呼ばれる奴はいるのだが、そいつがクラスに持ち込んだ情報は衝撃だった。
その情報とは他でもない、ラジオ放送には


短波放送と言うものがある


と言うのだ。
勿論俄かには信じられる訳がない。
普段使用しているラジオ、即ちラジカセでは聴けないと言うものだから、つい「コイツ、フカシこいてんじゃねーの?」なんて事を口走ってしまう。
「じゃあ、明日聞かせてやるよ!」と高らかに自らの信憑性を訴えるソイツの家へ翌日に行った時、そいつが我々懐疑派の前に持ってきたものこそナショナルのRF-2200、クーガーだ!
筐体の派手なダイヤルの数々は勿論だが、何しろ天面にあるジャイロアンテナが只者ではない雰囲気をこれでもかと醸し出している。
我々が普段使っているラジカセとは明らかに一線を画す未来メカがそこに光り輝いていた。
そして、そこで初めて我々懐疑派は知る事となる。
そいつは我々が中波放送やFM放送に夢中になっている頃、既に短波放送を聴いていたと言う事実を。
そう、ロンドンBBC(当時は日本語放送をやっていた)等をだ。
つまりソイツは我々の一歩も二歩も先を行っていたと言う訳だ。
そうと知ったら話は早い。
とりあえず今までの疑っていた事をサラっと謝って、目の前にあるクーガーをいじくり倒すタイムの始まりだ。
やっぱり一番の興味は短波放送。
謝罪に納得しないソイツを余所目に早速チューニング開始だ!
「おーーー!!スゲーーー!!」
いや、別段、番組自体が楽しい訳ではなかったのだが、今まで聴いた事のない放送を聴けたと言う感動が大きすぎて我々の興奮はマックスだったと思う。
それ以降、クラスの男子の間ではBCLラジオが流行り、又、ほとんどのヤツがクーガーを愛機にしたと言うのも極々自然な流れだった。
ちなみにクーガーと言う機種なのだが、近年ではタイムスリップグリコで立体化される程、その筋ではメジャーな機種だったと言う事を付け加えておこう。
と、まぁ、ここまでが前置き。

そんな訳で、当然私もBCLラジオが欲しくなったのは言うまでもないのだが、とは言え決して安価なものではない。
もし私が容姿端麗成績優秀スポーツ万能であればいくらでも正面切ってねだれたのだろうが、残念ながら特に秀でたものを持っている訳でもない身としては、そんなに高いものをねだるだけの根拠がない。
当時のクーガーの定価が確か35,000円位だったので、現在の価値で言えば10万円位だろうか?
まぁ、小学生のガキが欲しがるには生意気すぎるわな。
もちろん本人だってそれは十分理解しているので、流石にこれはねだれる訳がないと諦めた私なのだが、どうしても自宅でBCLを操作したかった私は、数多いクラスのクーガーユーザーのひとりから3日間限定でクーガーを借りる事にした。
数日間、BCLオーナーの気分を味わって、その後、いつになるかわからないが地道に小遣いを貯めて買おうと思ったのだ。
そんな訳で借りたクーガーを自分の部屋で楽しんでいると、そこに親が入ってきた
当然、その厳つい見慣れない筐体を見て私のものではない事に気づく訳で、何故こんなものをお前が持っているのかと色々と聞いてきたので、これこれこう言う訳で3日間限定で借りている旨を説明をした。
すると信じられない言葉が返ってきた。
買ってやるから直ぐに返せというのだ。
これには子供ながらに非常に驚いた。
親としては、そんな高価なものを借りて何かあったらよろしくないと思ったのと同時に、将来何かの役に立つかもしれないと感じたらしく、なんの抵抗も無く買ってもらえる運びになったのだ。
今思うと、父親が電気系のエンジニアだった事も大いに手伝っての事なのだろうが、何れにせよ、クソガキにとってみれば棚から牡丹餅以外の何者でもない。
そんなこんなで思いがけずBCLオーナーになる事が決定したと言う訳だ。

思いがけずBCLオーナーになれる事になったのはいいのだが、やや厄介な感情が芽生えてしまう。
あの当時から変な自己顕示欲が旺盛だった私にとって、多くの人が持っているものを自分も持つと言う事が嫌で嫌で仕方ない。
つまり、どうしてもクーガーを買う事に抵抗感が出てしまったのだ。
大して秀でたところが無い、平均点、或いはそれ以下の存在であるバカ小学生の癖に、そう言う所だけは拘りがハンパないから非常にたちが悪い。
そんな訳でクーガーに変わる機種をチョイスしなければならない。
大体1ヶ月位だと思う。
様々な雑誌を見たり、無線ショップに足繁く通ったりして調べに調べた結果、私の心を鷲づかみにした機体こそがスカイセンサーである。
ここで又ひとつ問題が発生する。
スカイセンサーは54,800円と、クーガーに比べて2万円も高いのだ。
これは流石に駄目出しされるだろうと思い駄目元で親に相談したところ、なんのお咎めも無く購入の承諾を得る事ができた。
どうやら親にはスカイセンサーとクーガーとの差がわからなかったらしいのだ。
外観も値段もね。
うーん、ラッキー!!
当然、勉強をする事とか、いい子にする事とかの条件を添えられるのだが、馬耳東風なのは言うまでも無い。

あれから数十年。
今でもスカイセンサーはちゃんと持ってる。
なにしろ人生で最初に手に入れた宝物だからね。
手放せる訳がない。
しかもちゃんと動くときたもんだ。
スゴイぜ、俺のスカイセンサー!


スカイセンサー02.jpg



天板を開いて電池を入れる仕様。
描かれた世界地図が超イカス!!
この絵を見た時、「俺は世界を手に入れたぜ」と感じた事は今は昔の物語だ。


さて、このBCL狂いにはちょっとしたオチと言うか続きがある。
ある日、いつもの様に短波を聴いていると、何やら人が会話する様子が聞こえてきた。
周波数は27.144MHz。
要するに、CB無線を受信してしまったのだが、それをきっかけにCB無線にも興味が沸いてしまったのが、それは又、別のお話で。





SONY ソニー ICF-6700 5バンドマルチバンドレシーバー(FM/MW/SW1〜3)BCLラジオ





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